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shiranegakudo

流行りの「多様性」について考えてみる⑦

 ある研究で、こういったことが紹介されました。


 「最高」とか「最低」と言うことをよく使う人は、態度を軟化させたり説得するのがとても難しいとされています。 ボキャブラリーが少なく、思考の柔軟性が低い。


 こういった両極端の言葉をすぐ使う人は、あなたの周りにも実はかなり多くいるのではないでしょうか。もしかしたら、あなたがそうなのかもしれません。

 多様性を理解すると言うのは、両極端の間にある微妙な落としどころを見つけていくと言うことでもあります。


 簡単な例を挙げれば、白人が良いのか、黒人が良いのか。これは人種差別の元になる考え方であり、いまだに私たちの生きる世界にはびこっている考え方です。

 しかし実際は、白人の中にも良い人もいれば悪い人もいる。黒人の中にも良い人もいれば悪い人もいる。白人の中にもIQが高い人もいれば低い人もいる。黒人の中にも運動が得意な人もいれば苦手な人もいる。もちろん人種によって、得意なこと苦手なことというのが傾向としては存在するが、その人種だからと言う理由で全てを判断する事は当然できません。


 しかし私たちは、いちいち細かく分析するのがめんどくさいと言う理由(認知の節約)から、すべてのことについていちいち分析はしないような設定になっています。だからこそ、「どっちが悪い」などのように両極端に考えがちなのである。これを専門用語でバイナリー・バイアスと呼びます。

 よく考えてみればわかることだが、片一方が100%悪いということは、世の中ほとんど存在しません。しかし、自分が当事者になると、「自分には非がない」、「自分が失敗したのには正当な理由がある」などのように自分を正義とし、相手を悪にしようとする傾向があります。


 感情についても同じようなことが言えます。

 快・不快を表す言葉を「最高」「最低」しか知らなければ、物事はすべてゼロか100になってしまいます。しかし感情と言うのも同じで、本当に最低なことと言うのはほとんど存在しません。と言うのは本当に最低と言うのは、過去に経験したことの中で1番悪いと言うことになります。そんな悪いことが毎日しょっちゅう起きる事はありません。

 これは「感情の粒度」という言葉で表現されており、その流度が細ければ細かいほど、自分の感情を鮮明に描写でき、ストレスにも強くなると言う報告があります。

 最近では英語教育がとても流行っていますが、僕個人としては自分の母語についてはしっかりと学んだ上で、第二言語を習得するべきだと感じています。どんなに流暢に英語をしゃべれたとしても、中身のない人間どうしようもないからであります。

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