まずは、ぼくなりの「多様性」のイメージについて説明します。
こんな状態を想像してください。
あなたは草場で生い茂る原っぱで座っている。普段は気にもしないが、原っぱをよーく見つめてみると、いろんな種類の草花が存在している。さらに目を凝らしてみると蜂や蟻、蜘蛛など様々な虫たちもいる。当然名前も知らない草花もあれば、虫たちもいる。
自分には知る由もない生活が存在しており、それを私たちはどうすることもできません。しかし、その私たちには想像もつかない彼らの生活がめぐりめぐって、私たちの生きている地球の環境の1部となり、その中で私たちは生きているのです。私たちはこの複雑で多様な環境を一つ一つコントロールすることは不可能なのです。
多様性という言葉を別の言葉で言い換えるとするのであれば「ぐちゃぐちゃ」や「アンコントローラブル」が僕の中ではしっくりきます。その生態系やエコシステムと呼ばれるものを完全に理解すると言うのは不可能なのです。
この多様性について、私たちは理解しようとしたり、コントロールしようとしたりします。これは子どもに関しても言えるのではないでしょうか?それぞれの人間の中にはいろんなバックグランドがあったり、遺伝的な違いがあったり、複雑さが存在します。
それをすべて理解することはできないし、ましてやコントロールできません。でも、それをやろうとしている大人がいるかなと感じています。
すべてをコントロールしようとしたり、子どもに過剰が期待を抱くと、それが叶わなかった時につらくなります。
多様性を理解するうえではある程度「手放す」ことが必要なのです。
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